天に響くこのドラムを聴け オレが好きなドラムベスト10
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オレが好きなドラムベスト10
ロックといえばギターだけども、やはりドラムがしょぼいと楽曲の良さが半減してしまう。ドラムがノリノリで豪快なら、それだけで人を忘我の境地へ誘うと思うのだ。
そんな事で今回あたしが好きでたまらないドラムが聴ける曲を集めてみた。気がついたら曲そのものよりも、ドラムばっかり追ってしまう曲ばかり。超シンプルなドラムから、技巧の限りを尽くしたものまで幅広い曲が集まってしまった。
ベスト10を選ぶつもりが、遥かに超えてしまった。もうどうでもいいや。
例によってSpotifyにリストをつくってみたので利用してもらえればと思う。
21世紀の精神異常者(21バカ) / King Crimson
ドラマーはMicheal Giles。
もう説明不要の1969年に発表されたKing Crimsonの1stアルバムのA面1曲目。この曲からロックはロックンロールだけでは無い、渾沌のロックの時代が始まったと思う。
とにかくMichealさんは手数の多いドラミングで、とってもジャズっぽい叩き方をしている。というかジャズそのものか。ドラムだけ聴いていても飽きない。
■youtubeへのリンク:21st century schizoid man
Oh! Yeah The subways
ドラマーはJosh Morgan。
2005年発表のアルバムYoung for eternityに収録。
21バカとうってかわって、こちらはひたすらシンプルにドラムをたたきのめす。ただそれだけ。全ての情熱とエネルギーを単純なビートに込めると、こうなったという良いお手本。テクニック云々じゃない、情熱なんだドラムは! という気持ちになる。ドラムは呪術なんだ。
Shenanigans / S.O.D
ドラマーはCharlie Benante。
1999年発表Bigger than the Devilに収録。
激しい銃弾が真っ正面から降ってくるようなこのドラム。こちらは激しく、しかも早いドラムの極地。倍速で再生したように叩くのは、Anthraxのドラマーとして知られるCharlie Benante。S.O.DはAnthraxのメンバー二人にハードコアやスラッシュ系のメンバーで作られた余興バンドだが、遊びも本気でやるのが彼らの流儀なのだ。
■youtubeへのリンク:Shenanigans / S.O.D
Marmoset / Rapeman
ドラマーはRey Washam。
1988年発表Two nuns and a pack mule収録。
まさに重戦車が真っ正面から突っ込んでくるようなこのドラムに、ノイズそのままのような響きのギター。マッドマックスの世界のような音だ。これがRapeman。
バンド名がバンド名だけに、ライブを行う各地で抗議の暴動が起きたと当時のロック雑誌では伝えられていた。1987年に結成したが、残念ながら1989年には解散している。
ギターのSteve ALbiniは後にNirvanaのIn Uteroのプロデュースをしたことで知られる。
1989年に来日し新宿Loftでライブを行うという告知を目にしたが、結局のところ実現せずに解散してしまった。当時のあたしはとてもがっかりしたことを覚えている。
■youtubeへのリンク:Marmoset / Rape man
Massage in a bottle / The Police
ドラマーはStewart Corpland
1979年発表Reggatta de blancに収録。
曲は結構単純な繰返しなのだけれど、重みの無い乾いた軽快なドラムが、曲調に実に上手く変化を与えている。このドラマーでなければ、きっとこの曲は塩を入れ忘れたパスタみたいになっていたに違いない。
曲調の変化にあわせてドラムのパターンが代わり、そしてドラムが随所に曲に味わいと、華やかさを与えている。まるでハーブかスパイスのようなこのドラム。こんな叩き方はStewart Corplandにしか出来ないと思う。
サマーズ師匠もこのCorplandのドラムは彼の最高の演奏だったと称賛している。
Fireball / Deep purple
ドラマーはIan Pace。
1971年発表Fireballに収録。
ライブ映像を見ていて始めて気がついた。ドラムのIan Paceは本来シングルバスドラマーなのだが、この曲の時だけはダブルバスドラムを叩いている。
■リンク:よいしょよいしょとバスドラムを1ヶ追加してFireballを演奏するDeep Purple
それはともかく、とにかく早い。全てが早い。そして正確。ハードロックドラマーの基本のような彼のドラム。何度聞いても飽きない。Ian Paceの仕事としては、もう一つBurnのドラムも面白くて仕方がない。曲が始まりボーカルが歌い出した途端にドラムソロが始まる普通じゃありえない展開も面白い。あわせて聞いて欲しい。
Young man blues / The who
ドラマーはKeith Moon。
1970年に発表LIve at Leedsに収録。
激しいドラムといえばもうこの人Keith Moonを忘れるわけには行かないと思う。名盤LIve at Leedsの冒頭1曲目から,ドラムは暴走しまくる。The Whoはリードギターのかわりに,リードドラムが曲をリードするのだ。これはMose Allisonのカバー曲なのだが,The whoのオリジナルとしか思えない出来になっている。
拳銃 / チャットモンチー
ドラマーは高橋久美子。
2011年発表You Moreに収録。
チャットモンチーの楽曲の中で最も激しい曲。クミコンの落雷の様なドラムと歪んだギターの組合せが最高。あの小柄な体で、この天に響くようなドラムを叩くクミコン様はとてもステキだ。
再殺部隊 / 筋肉少女帯
ドラマーは太田明。
1996年発表ステーシーの美術に収録。
太田さんのこのヘビメタドラムが好きだったなぁ。
In the dead of night / U.K
ドラマーはBill Bruford様。
1978年発表U.Kに収録。
聞けこの変拍子の嵐を! 高校時代のあたしはこれを聞いてノリノリだったのだ。ハイピッチのスネアの音が心地よい。
Big country / Wonderland
ドラマーはMark Brzezicki
1984年に発表されたシングル曲。
プロデューサーはSteve Lillywhiteなので、あの独特の天に地に響くドラムの音を堪能してほしい。In a big countryのドラムも天空に響くカミナリの様な音で良かったが、ドラムとしてはこちらの方が聞き応えがある。
春よ来い/ はっぴいえんど
ドラマーは松本隆。
1970年発表のアルバムはっぴいえんどに収録。
松本隆さんと言えばもう作詞家のイメージしかないと思うけれども、はっぴいえんどのドラム担当だったのだ。ここで聞ける松本さんのドラムは、実に渋くてカッコいい。ただのリズムキープならメトロノームがあればいいのだ。
ドラムを叩くというのはリズムキープだけじゃない。曲に華をあたえ、アクセントをつける楽器なのだ。ドラマーとしての松本隆さんももっと評価されてもいいと思うのはあたしだけ?
それにしても良いドラムだ。
Look of love / ABC
ドラマーはDavid Palmer。
1982年のアルバムThe lexcon of loveに収録。
ABCの大ヒット曲。Trevor Hornの独特の音作りが良い。エコーを聞かせたフィルインとべちゃべちゃと響くベースドラムの音が、もう聞いていてくせになりそうだ。
Boz Scaggs / Hollywood
ドラマーはJeffrey Porcaro。
1977年発表のDown two then leftに収録。
Jeffrey PorcaroはのちにTotoとして売れに売れるバンドのあの天才ドラマー。この曲の時点では23歳という若さだというのに、この技巧、そして熟練ぶり。天才としか言いようが無い。
シンプルなドラムに聞こえて、あちこちにスパイスが効いている。ドラムだけ聴いていても全く飽きない。実はこの曲を聴く度に、最低3〜4回はリピートしてしまう。いや10回連続リピートなんてざら。そんな中毒性のある曲。ビートの合間に入る、ドゥーンというフロアタムのアクセントがたまらなく良い。
Time again / Aisia
ドラマーはCarl Palmer。
1982年発表Asiaに収録。
Carlおじさんのドラムは、なんか聴いていると楽しくなってくるんだよね。ニコニコしながら、ドコドコ叩いている姿が目に浮かんでしまう。彼のドラムはどれも好きなのだが、ここで聞けるドコドコぶり、そしてライドの使い方がたまらなく好きだ。
John Wettonさんのソロツアーでは、Asiaの曲もよく演奏している。だけども他の人がこの曲を叩くとどうしてもドラムに不満を感じてしまう。やはりCarlおじさんのこのドラムの味わいは、本人にしか再現出来ないのだ。
Carlおじさんといえば、リズムキープに難があるとよく言われるが、本人いわく「コーラス前になると一寸テンポを上げると曲が盛り上がるんだよ」との事だ。彼はわざとやっているのだw
Under the raging moon / Roger Daltrey
1985年に発表されたRoger兄さんのアルバムUnder the raging moonのタイトル曲。この曲ではとにかく沢山のドラマーがドラムを叩いている。もうそれ以上は何も言わない。
ドラマーはMartin Chambers、Roger Taylor、Cozy Powell、Stewart Copeland、Zak Starkey、Carl Palmer、Mark Brzezicki
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