孤独のメッセージ 人間なんて1本の瓶なのかもしれない 〜The police/Message in a bottle
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最初に好きになったロックバンドがThe Police
The Policeはオレが最初に好きになったロックバンドだ。小学校4年生の秋に聞いたBoz Scaggsからオレの洋楽人生が始まったのだが、その当時もっぱら聞いていたのはディスコ音楽やポップスばかりだった。Village PeopleだとかBoney MやAraabesque等々、洋楽ベストテン番組でかかるものを熱心に聞いていた。
そんな洋楽ベストテンを聞いていると、当然ロックのヒット曲も耳に入ってくる。そういったディスコものに混ざってオレの耳に飛び込んできたのがThe PoliceのMessage in a bottleだった。その時オレは12歳。音楽ジャンルなんか、その頃は全く意識しないで聞いていた。
今になって考えてみれば、最初に好きになった本格的なロックバンドがThe Policeって事になる。それ以降、オレの趣味はどんどんロック寄りに傾いて行く。愛の言葉の(笑)De Do Do Do, De Da Da Daとか、Dont’ stand so close to meとか、The Policeがシングルを出す度に、次々に買っていった。Don’t stand so close to meは、初めて買ったカラーレコードだった。
Message in a bottle
Message in a bottleは1979年の9月に発売されたシングル曲だった。2ndアルバムのReggatta de Blancの発売に先駆けて発売された。U.Kチャートでは1位になる大ヒットだったが、アメリカではなんとぱっとせず、74位が最高位だと云う。オレが聞いていたベストテン北海道洋楽チャートではベスト10入りするほどだから、日本では結構なヒットだったのではないかと思う。浮遊感のあるなんとも印象的なイントロに、緩急のあるメリハリのついた曲構成、そして軽快な曲調が相まって、当時小学生のオレの心に深く突き刺さったのだ。もちろん何について歌った曲か、なんて事は全く気にしていなかった。
無人島に漂着した漂流者がS.O.Sを送り出す曲
この曲は歌詞通り読めば、何処かの無人島に流れ着いた遭難者が、助けを求めてS.O.Sを封入した瓶を海洋に流す。するとある朝、海岸を埋め尽くさんばかりの瓶が漂着していた。その瓶の中身は、世界中の孤独な人間達が、救いを求めてメッセージを送り出していたいう内容だ。
まあ、この話は当然比喩なんだとすぐに分かる。都会を無人島になぞらえて、孤独に耐えられない若者が、誰かに救いを求めようとメッセージを送ろうものなら、世界中はそんな孤独な人間だらけだったというオチだ。なーんだ、孤独なのはオレだけじゃないんだ。実はだれもが独りぼっちなんだ。We’re all aloneって事は、We are the worldって事なんだ。自分が孤独だって云うのと、そういう自分は特別だって云ううぬぼれは表裏一体のものだと思う。自分が特別だって思っていたら、何の事は無い皆同じ事を思っていた、みんな凡庸な似たり寄ったりの人間だったんだ。そんなStingの人間観が、この歌詞に知らずのうちににじみ出たんだとオレは思う。
そして人は孤独な1本の瓶なんだ
多くの人は自分だけが孤独だと思い込んでいる。だけども人間なんて、みんな孤独なんだ。人間は肉体に閉じこめられた魂。結局の所、肉が邪魔をして、他者と真の交歓をする事なんか出来ないんだ。お互いが分かりあえたなんていうのは、各々の勝手な思い込みだ。分かりあえた振り、そういう勘違いがこの社会を作っている。人間はお互いの魂同士が触れ合う事が出来ない、誰もが孤立した一本の瓶なんだ。
とどのつまり人間なんて、瓶にに入れられたメッセージの様なものじゃないか? Message in a bottleってのは、1人の人間を表している。瓶に閉じこめられたメッセージは、取り出さなければ読めない。だけども瓶が邪魔をして、そのメッセージは伝わらないんだ。肉体に閉じこめられた1人1人の人間の魂は、肉体に邪魔されて、魂が直に真の交流をするなんて事が出来ないんだ。決して触れ合う事が出来ない、肉体=瓶に閉じこめられた孤独の魂。Message in a bottleと言う言葉で、Stingは人間のありようを例えたのかもしれない。
人間って、とことん不自由に作られている。
・The Police – Message In A Bottle プロモーションビデオ
・Andy Summers師匠本人によるギターレッスン
Andy Summers Lesson (Part 5)
あの印象的なリフレインは、9thコードの連続で、オレのような手の小さいギタリストには非常に困難だ。
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