Happy Birthday John wetton ジョン・ウェットンの居ない6月12日

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Happy Birthday John wetton 6月12日

今日6月12日はJohn Wettonさんの誕生日

生きていたら69歳。彼が居なくなってもう1年半になるのか。あの日からもうそんなに時間が過ぎてしまったのが信じられない。
来年の70歳記念に、Johnさんのこれまでのキャリアを褒め称えるボックスセットが準備されているらしい。とっても楽しみだ。

 John様(一部日本のファンの間ではトンさんと呼ばれているが、どうもオレはその呼び方が嫌いでしょうがない。豚さんと呼んでいるみたいで嫌だ)の一番の音楽才能はと云うと、ポップな感覚と、甘く美しいメロディーの融合だと思う。King Crimsonでの活躍で世に名を知られたせいか、プログレの人と見られているが、彼はずば抜けたメロディーメーカーだ。

 その後Asiaが世界的に大売れしたのは、彼のメロディーメーカーとしての才能が大きかったと思う。非常に高度な演奏をしておきながら、鼻歌で口ずさめるなんて芸当はJohn 様以外誰が出来ただろう?

 その才能はKing Crimson時代にも、U.K時代にもポップ職人としての才能が遺憾なく発揮されている。オレなんかStarlessを鼻歌しながら、薪割しているんだぞ。In the dead of nightを口ずさみながら、毎日茶わん洗いだ。Tarkusじゃそうは行かない。←いやオレは出来るか

 Kirg Crimsonの黄金時代の楽曲群。Robert Fripp先生は素晴らしい才能を持っているけれども、やはりポップな親しみを持てるメロディーには無縁の人なんだな。Fripp先生のキャリアを長らく追ってきたものとしてははっきりと断言できる。John様が居たからこそ、複雑怪奇かつ、Starlessに代表される美しいメロディーのあれらの曲はJohnの才能があったればこそこの世に生まれ出てきたんだとオレは思っている。

King Crimson / Starless

King Crimson後

 Crimson解散後は数々のバンドを渡り歩いて、ベースを抱いた渡り鳥なんて云われていたけれども、その後1978年にU.Kを結成。残したスタジオ版はたった2枚だけども、のちにAsiaに繋がる、難解だけれども、ポップなロックがここでも遺憾なく発揮されている。リズムが複雑でノルにもノラれない数々の曲があるけれども、ファンはそんな変拍子の嵐の楽曲にノリノリのノリスケになってしまうのだ。

Nothing to lose / U.K.

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 U.Kはパンクムーブメントの濁流に巻き込まれてほとんど注目を浴びず、商業的に大失敗してしまった。しょうがないよね。猫も杓子もパンクなんだから。Clashみたいなだっっさいロッカーズみたいな奴まで、パンクの振りすれば売れちゃうんだし。

といって、オレはパンクも大好きなもんで、パンクバンドを聴く時はちょっとJohn様を裏切るような気持ちになってしまう(←嘘)。いやそんな時のJohnは、Rydonの方なのだ。

そこですっかりめげるJohn様ではなく、よりプログレ臭を押さえたソロアルバムを出す。これってAsiaの原形だとオレは思うのだが。

 Asia結成のニューズを読んだ時はとっても興奮した。ちょうどオレが14歳の時で、もう既にCrimsonにどっぷりと漬かっていた頃。当然その他YesだのEL&Pだの、乾いたスポンジのようにプログレを吸収していたころだった。

 それまで横浜銀蝿で喜んでいた同級生が、なぜか急にAsia、Asiaなんて騒ぎ出した。そんな連中までロックに振り向かせたのは、出来の良い強力な曲があったればこそ。John様達の力技を見せられた気がする。

ちなみに、そういう連中はその後JourneyだのStyxに行っちゃうんだけどね。まあ似てるといえば似てるが、パンクとメタルを区別できるオレには、ああいうバンドとAsiaは全くの別物に聞こえるのだ。

Asia / Go

John Wettonさんの髪形がまるでJourneyかなんかのアメリカンハードロックバンドの様で吹き出してしまう。

2nd ソロアルバムVoice mail

日本語版はVoice mail。海外ではBattle linesのタイトル、ジャケット違いで発売されてJohn様の2ndアルバム

Voice mailとBattle line、アルバム名は異なるものの同じ内容。間違って買わないように。オレは買ってしまった。

 Asiaの成功と挫折を経験したJohnさんが2枚目のソロアルバムを出したのは1994年。Asiaも尻切れトンボで終ったことだし、彼ももう終わりなのかななんてオレも実は思っていた。余り期待しないで聞いたら、これがもうとんでもなく素晴らしい出来だった。男を蕩かすメロディーだよもう。で、たぶんこの時からオレの中でJohn Wettonは元King Crimsonから、John Wettonという極めて優れたメロディーメーカーのミュージシャンに昇華したと思う。


 Johnの2ndを堪能していたら、この年の秋ソロライブで来日しちゃった。あこがれのJohn Wettonをついに生で見る日がやって来た。場所は渋谷のOn Airなんて小さなライブハウスだった。King Crimson、U.K、Asiaそしてソロと、John Wetton芸能生活25周年記念リサイタルの如き、名曲の雨あられライブで、客層は20代半ばのオレが一番若いくらい。残りの8割は40歳以上のおっさんばっかりで、暑苦しく盛り上がったなぁ。女のファンが圧倒的に少なかったのだけは良く覚えている。そういう意味では、Johnはイングランドの泉谷しげるなのかも知れない。

 それにしても、こうやって彼の残した音を聞いていると、不思議と気持ちが明るくなり、元気が涌いてくる。彼が心血注ぎ込んで生み出した曲の数々。彼はもうここには居ないがJohnの作った曲は永遠に残る。彼がアルコールに中毒したのは、これだけの素晴らしい作品を残す為の犠牲だったんじゃないか。魂を心を込めて生み出したメロディーは、きっと物凄いエネルギーを必要としたんだろう。その結果が彼のアル中だったんじゃないか。何かを得るためには、何かを犠牲にしなければならなかったんだとオレは思う。

最後にJohn様の爆音ベースを堪能してこの記事を終えよう。

King Crimson / Asubury Park


🎶ここまで私のブログを読んで頂き有り難うございました。

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