キング・クリムゾンのレッド−ロックミュージックの極限 Part1

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レッド キングクリムゾン

キング・クリムゾン/ レッドからこのブログは始まる

このブログの始まりは、やはりこれだろう。King CrimsonのRED。

1974年の作品。このアルバムを発表後、King Crimsonは長い休止期に入る。

この作品に初めて触れたのは1982年、オレは中学3年生だった。修学旅行先の札幌で、たまたま寄った地下街のレコード屋の棚の中でこのアルバムはオレを待っていた。

アルバムを棚から引き出した瞬間、帯の「レッド」の文字が目に飛び込んできた。始めて見るそのジャケット。この時手が震えたね。「あった!」と叫んじゃったよ。黒い闇の中にメンバーの3人顔半分だけが白く浮き出している白黒写真のジャケット。John Wettonは微笑んでいるものの、ジャケットからは尋常じゃない緊張感が滲み出ていた。

 この当時、レコードに関する情報は非常に少なかった。今みたいに検索すればどんな内容か分かるなんて事はなかった。情報に飢えて、ロック名盤集みたいな本を見るか、レコード屋に置いてある分厚いカタログで探すか(しかもアルバム全てが書いてある訳じゃない)、レコードの帯裏やライナーノーツ裏の広告で見つけるか。今と違って情報がとても少ない時代だった。レコード屋店頭のポスター、販促チラシなんかも貴重な情報源だったよ。もちろん、店頭に並ぶ現物もね。

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King crimsonは常に進化し続けるバンドといわれていた

衝撃の1stアルバムとの出会いは13歳の時。それから順を追って、彼らの作品を聞く事が出来れば最高だったのかもしれない。が、小遣いの少ない中学生は、いきなり70年代Crimsonの最後の、そして最高傑作に針を落とす事になった。

彼らの1stアルバムでずいぶん耳を鍛えられてはいたものの、そこにある音は今までに聞いた事のない重さ、渾沌さ、神秘さ難解さ、そして美しい旋律が満ちあふれていた。どうやってこんな曲を演奏するんだろうという複雑な曲の進行、何かまがまがしさを腹んだ奇妙なコード。このコードはのちにRobert Frippの本を読み、トリトーンと呼ばれる、中世では悪魔のコードして音楽に使う事を禁じられていた響きだと知る。

今じゃヘヴィーやハードな音はいくらでもあるが、このREDで聴く事のできる音は、一言で言うとダーク。今までにこの作品以上にダークな音なんて聞いた事がない。最初に再生した時はレコードにほこりが溜まっているのか、ステレオ機器が調子が悪いのかと思ったほど、低く重く聞こえた。それ程中低音にミックスの比重が置かれた音作りがされているのだろう。

このアルバムは買ってから半年間毎日最低1回は聞いた。その後も何度も繰返し聞いて、多分これまでに2000〜3000回は聞いていると思う。これだけ繰返し繰返し聞いた作品はこのREDのみ。この作品の素晴らしさは何かといわれたら即答は出来ないが、信じられないほどの緊張感、渾沌、哀愁、暴虐的なダイナミズムと答えるしかないかな。

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The Road to Red

Kurt Cobainも影響を受けた作品の1つにこのアルバムをあげている。パンクでもヘビーメタル、ハードロックでもない、他のバンドが真似しようにも不可能な重さ暗さ。

73年からのCrimsonは当初5人編成だったが、1人抜け、2人抜け、このアルバムの制作時点では3人に減ってしまっていた。73年からのライブ演奏は、ミュージシャンに過酷なまでの負担がかかっていたようだ。即興演奏の比重が高く、まさにステージで日々曲を作り完成させるようなツアーを行っていたようだ。

 74年のツアー終了後直ぐにスタジオにこもり、このアルバムを完成させる。このあたりの事情は、膨大な数のCDを収録したボックスセット「The Road to Red」で、数々の曲の変遷を知ることが出来る。そのボックスセットはRoad to Redどころか、この負担に因んでLoad to Redとしても良いと思う。

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REDでCrimsonが完成した?

長年どうしてこのアルバムのタイトルがREDなのだろうと思っていた。裏ジャケットには何かのメーターが振り切れ赤いところを指している。バンドの臨界点、レッドゾーンに突入したバンドの音だとかありふれた事を当時の音楽批評家がライナーノーツに書いていたのを思い出す。

確かに過酷なまでのツアーで、メンバーの緊張はレッドゾーンに突入していただろう。よくもレコードを作れたものだ。一説では、このアルバムジャケットは、全員別々に撮影され合成されているそうだ。

5年ほど前にほとんどのレコードを売っ払ってしまった。もうターンテーブルを持っていないからだ。だけどもどうしても手元に残しておきたかったLPの1枚がこの「RED」だった。このアルバムは他にもデビュー30th記念リマスターのCDに同じく40thリマスターCDも出ていて、両方持っている。オレにとって「RED」はそんな特別の1枚。

 REDの前作は「Starless and bible black」。その次が「RED」。Crimsonを英和辞書では引くと明るい赤と書いてある。英英辞書で引いてみるとdeep redと出てくる。じゃあCrimsonからblackを引くとredになるのかな。印刷屋はマゼンダにイエローを混合して、金赤と呼ばれるチラシに目立つ赤色を作る。

Robert FrippはCrimsonを完成させる為に、Bibble BlackにRedを混ぜたのだろうか? アルバムタイトルはイギリス人の独特のジョークなんだろうか? 考えすぎか。犬と深夜の散歩していて、ふと漆黒の空を見ていたらそんなが浮かんできた。

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上は40周年記念リマスター

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こちらは30周年記念リマスターと40周年記念リマスターの2CDセット。30周年マスターと40周年マスターと聴き比べが出来るので、こちらをお薦めしたい。

Part2に続く


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