キンクスのベーシスト、ジム・ロッドフォード氏(享年76歳)の死を悼む

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ジム・ロッドフォードしがベースを弾いていたキンクスのTシャツ

キンクスのベーシスト、ジム・ロッドフォード氏の死の詳細がデイリーメールに掲載されていた

リンク:Kinks bass player Jim Rodford, 76, died when he fell down stairs at his home after watching TV through the night while drinking to get over jet lag

デイリーメールの記事へのリンク

 ロックミュージシャンのJim Rodfordさんが亡くなったのは今年の1月20日。享年76歳。
 The Kinksのベーシストとして広く知られ、The Kinks活動停止後は、復活したThe Zombiesのベーシストとして活動していた。当時の新聞記事には自宅の階段から転落して亡くなった事だけが書かれていた。
 7月12日に公開されたデイリーメールの記事には、検死をした医師の証言など、その当時の状況が詳しく書かれている。

 その記事によると、Jimは死の数日前まで、The Zombiesのメンバーとしてアメリカツアーを行っていた。そしてイングランドの自宅に帰宅後、時差ボケを解消する為に死の前日はお酒を飲みながら夜通しTVを見ていたそうだ。アルコールの血中濃度が240mmgと書いてあるので、ほろ酔い気分程度で、それほど飲んでいない。
 76歳なんて高齢でツアーを行った疲れがたまり、階段を下りる途中によろけて転落してしまったんだろう。


 奥さんが発見した時には、頭が階段の下に、足は階段上でだったというから、頭から転落したようだ。頭部には2ヶ所の裂傷と、頭蓋骨の骨折がみられたそうだ。直接の死因は頭部の怪我を起因にした左心房の機能不全との診断が出ている。検死医の所見は事件性は無く、事故死と診断されていた。

リンク:Zombies bassist and former Kinks member Jim Rodford dies at 76

Guardian紙のJimさんの訃報を伝える当時の記事

最後の最後まで現役を貫けたJimさんには最大級の敬意を表したい

 JImさんは1941年生まれ。オレの母親と同い年じゃないか。オレの母親は6年前に約2年の闘病生活の末に亡くなった。死因は抗がん剤治療。あんな効きもしない治療を受けなければ、まだ生きていたかもしれない。少なくともベッドで寝たきりの、何も出来無い1年間半なんて時間を過ごす事は無かっただろう。興味の有る方はちょっと調べてみると良い。人は癌ではめったに死なない。癌治療で死ぬんだ。

 今年の1月に1周忌が来たJohn Wettonさんは、2年近い癌治療、抗がん剤治療でボロボロになり、最後はまるで別人のようにガリガリになって死んで行った。彼の死のちょっと前に、2017年のAsiaのツアーは出演を断念するという声明が発表された。その声明には、John Wettonはツアーの参加を見送り、病気治療に専念すると書かれていた。それを読んだオレは絶句したよ。そこまでボロボロになってしまったら、復帰するなんてもう無理だよ。彼はオレの死んだ母親の死の直前と同じ顔をしていた。

 死に方を比べたら失礼だけども、病院の天井を来る日も来る日も見つめる毎日に比べたら、亡くなるちょっと前までステージから熱狂する観客を見続けられたのは、なんて幸多い人生の最終ステージだったろうと思う。そんな光景をさらに見続けられなかったのは残念だが。


最後の最後まで現役を貫けたJimさんには最大級の敬意を表したい。ロックミュージシャンなんて、明日をもしれない人気商売なのだ。爺さんになってもステージに立てるなんて、なんて幸せな人生だったんだろう。

小柄だけど、The Kinksをがっしりと支えていたJimさん

リンク:Superman / The Kinks

 Jimさんは小柄で、ステージの両側に立つ長身のDavies兄弟に挟まれているので、いちだんと小さく見えた。まるでステージのそこだけ凹んでいるようだ。小柄とは言え、多分オレと同じぐらいの背丈(170cm程度)はあると思うのだが。ベースギターとの比率を考えたら、160cmの前半かもしれない。

 彼のベースは実に実直で、フロントマンのRayとDaveの2人をしっかりと後ろで支えている。Davies兄弟がどんなに険悪であろうが、Rayのギターのプラグが抜けていようが、何が起ころうが、一切動じる事なく揺るぎの無いリズムをキープする。そんな職人肌のベーシストだった。きっとステージ外でも、あの険悪な兄弟の仲を取り持って、バンドの崩壊を防いでいたんじゃないかなって、オレは思うんだよ。Jimさんが居なかったなら、1990年半ばまで、The Kinksはもたなかったろう。

 また、The WhoのJohnみたいな、King CrimsonのJohnみたいな、オレがオレがという性格じゃないのも、結局The Kinksのメンバーとして長く過ごす事が出来た要因なんだろう。安定したバンドにはJohnと言う名のベーシストは不向きなのかもしれない(笑)。スリリングなステージにはJohnと言う名のベーシストはぴったりなんだろうが。

 再起動するかもしれない、The Kinksに、Jim Rodfordが居ないと言うのはとても痛手だ。あの2人の間を取り持てる人がいないじゃないかw だからThe Kinksの再起動は結局は失敗に終わるんじゃないかって、オレは思っている。The Policeだって、兄貴分のAndy Summersが居て、わがままなガキ2人をうまくコントロールしていたんだ。

 JimさんはThe Kinksに加入した当時(1976年)から既におじさん顔で、オレが彼らのステージを初めて観た時には(1993年)、もうてっぺんは禿げていた。ロックバンドのメンバーとしては実にかっこうよくないJimさん。縁の下の力持ちには光は当たらないが、しっかりとThe Kinksの屋台骨を支えていたんだ。

 オレがロックを聴き始めた頃には、76歳の爺さんロッカーが活動しているなんて想像も出来無かった。ロックは若者の音楽とずっと思っていた。
 今やロックは中年~老人のための音楽。12年前に亡くなったオレのじいちゃんはよく浪曲を聴いていたが、オレの爺さんにとって浪曲は青春の音楽だったんだなきっと。


 あと20年もしたら、ロックを聴くような爺さんと、オレは呼ばれるんだろう。20年後の大晦日の懐メロ番組は、Deep PurpleやBeatlesが定番になっていると思う。


🎶ここまで私のブログを読んで頂き有り難うございました。

記事をシェアして頂けたらとても嬉しいです。 東倉カララ

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