People are strange / The doors – あなたがstrangeなのは、オレがstrangeだから

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20年も同じ席に座って、代わり映えの無い同じ仕事していると、机上の小物の配置を替えた程度じゃ気分転換にもならない。意味なく鉢植えなんか持って来ると、鉢をひっくり返してしまって、その方が気分転換になるくらいだ。同じ所にずっと居るっているのは退屈な事だ。だが、根が生えるくらい同じ所にいると、そんな感覚も麻痺してしまう。クラス替えが懐かしい…..。

誰も見知らぬ所にいると、オレを見る人の顔が醜く思える

子供の頃、クラス替えは重大イベントだった。かわいいあの子とまた一緒のクラスになれるかな? とか、嫌なアイツは違うクラスに行ってしまえと願ったものだ。クラス替えにはいろいろな思いが複雑に交錯したものだ。大抵は自分の思いとは正反対になる。可愛いあの子は遠く離れたクラス行ってしまって、大嫌いなあいつがオレの隣の席に座っていたりする。より強く念じた事が実現する訳だ。嫌な事に意識を集中してはいけない。

新しいクラスになってからしばらくは、何とも言えない変な氣が満ちていて居心地が悪かった。男子としてはメンコイ女子がいる事が氣になるのだが、新しいクラスには無愛想な女子ばかり。これから2年間こいつらと過ごすのかと思うと、暗澹たる気持ちになった。

ところが不思議な事に1ヶ月もすると居心地の悪かった新しいクラスが、前のクラスよりも楽しく感じてしまうようになる。女子もみんなメンコクく見えてくる。どうしてクラスの初日に、ブスばかりだと思ったんだろう?

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People are strange

誰でも初めて会う時は見知らぬ人同士だ。相手がどういう人か分からないうちは、自分の本心なんか大ぴらに明かさない。初めて会う人には、どうしても警戒を感じる。そんな時にきっとオレの顔は強張っているんだろう。無理して笑顔を作れば、余計に不自然さが際立つ。だけども、そのうちお互いの共通項なんか見つけて、だんだんと慣れ親しんでくる。気がつけば最初抱いた警戒心なんか、嘘だったみたいに仲よくなってしまう。人って不思議だよ。

The Doorsの曲の中で一番好きな歌の一つが、People are strangeだ。見知らぬ人の間にオレ1人混じってしまった、そんな気まずさ、居心地の悪さを、こうも端的に、そして詩的に表現した歌詞を他にはオレは知らない。いやひょっとするとJimはいつも、何処に居ても、知り合いだらけの間にいても、こんな風に違和感を感じていたのかもしれない。

詩人は別に特別な事を歌っちゃいない。誰もが目にするありふれた日常の風景に、常人が氣が付かない些細な不思議を見つけ出す。そんな集中力と、観察力を持っているのが詩人なんだと思う。

People are strangeの歌詞を初めて読んだ時に、オレは何故かクラス替え初日のあの気まずい感覚を思いだしてしまった。

People are strange歌詞

この曲は1967年の9月に、2nd アルバムのStrange daysからのシングルとしてリリースされた。ちょうど52年前の事だ。アルバムも同時発売されている。アメリカではヒットチャートで12位まで上昇したと記録されている。この曲はJim MorrisonとRobby Kreigerとの共作だ。

People are strange, and I AM strange.

誰もが他所者の時に感じるこの違和感、居心地の悪さは何なんだろう。その居心地の悪さを感じているのは、オレだけじゃない。そこに居るクラス全員が同じ感情を共有しているっていうのに。という事は皆がstrange。strangeって事で、全員の氣持ちが一致しているっていうのに。

周囲から浮いているこの不快感。そんな感情を、こうも透明な感性で、怜悧に描ききったJimのこの冷めた感性は、サイケデリック・ロックのもっとも対極にあるものだとオレは思う。

醒めた、目覚めた知性のみが見る事の出来る日常に潜む異世界。同じものを見ながら、多くの人が見逃してしまう繊細な世界。それはJimのどの歌にも共通する事項だ。The Doorsはサイケデリックじゃない、醒めたロックバンドだ。

それはともかく、この曲を聴く度に、クラス替えの最初の日や、始まったばかりの高校生活、大学生活、そして社会人生活の一日目を思い出すのだ。People are strange。初めて出あう人達は冷たく、strangeに思えるものだ。だが実はstrangeなのは、peopleじゃなく自分の方なのだ。

見知らぬ人の中での居心地の悪さを感じているのは、それは自分の認識。まだ慣れ無い人をstrangeと感じてしまっているのは自分自身。だから時間が経てば、そんな人達がstrangeじゃなくなってくる。それは自分の認識が変わってきたからだ。strangeを感じている自分こそ、strangeなのだ。違和感を作り出しているのは自分自身だと云う事に誰もが気がついていない

だからこそ、時間が経てば、醜く思えた人の顔が、そうは感じなくなってゆく。strangeとは、自分の心が作り出した感情なのだ。

人を変える事は出来ないが、自分は変える事が出来る。世界を変える事なんか到底不可能な事だが、このクソタレな世界に対しての自分の氣持ちは変える事が出来る。

世界に対する認識は、自分の氣持ち次第で、どうにでも変えられる。あなたが今世界にたいして感じている違和感や、怒りは、あなたの心が作り出したものだからだ。だから世界は変えられる、自分が変われば。だからPeople are strangeとは、とどのつまりI am strangeなのだ。

The Doorsのこのアルバムこそ、アナログレコードで聞きたい。


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